消防法について

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消防法について

消防法は全9章からなる主に火災の予防、危険物に対する認知、消防設備、消火活動に対する法令です。
消防法により該当施設の管理者、所有者並びに占有者は消防設備に対し施設ごとに異なる所定の基準を満たす必要があります。
こちらのページは主に施設の管理者、所有者並びに占有者向けに作成していますが、特に建物の居住者の方は入居している建物において、どのような消防、防災設備が設置されているのか、防火対象物に対する認知等考慮していても損はないかも知れません。

ビル、マンション管理者の義務

ビル、またはマンション管理者等は、消防設備並びに防火対象物の保守・点検を行う義務があります。保守・点検業務を行った場合は「消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果報告書」を、管轄内の消防署長へ届け出る必要があります。

対象となるビル・マンション

  • 延べ面積が300平方メートル以上の特定防火対象物(不特定多数の人が出入りするビル・マンション等)
  • 延べ面積が300平方メートル以上で、且つ消防署長より指定を受けた非特定防火対象物
  • 特定防火対象物・非特定防火対象物に該当しない対象物で、特定用途部分が地階または3階以上にある場合、または階段が1系統の場合

特定防火対象物とは、その文字通り「防火する必要のある物」の意です。すなわちあらゆる建築物が特定防火対象物となるのですが、消防法では特定防火対象物の他にも非特定防火対象物と呼ばれるものがあります。工場や重要文化財、美術館等がそれら非特定防火対象物にあたるのですが、消防署長への点検結果報告書の届け出が必要となるのは特定防火対象物として区分されています。

報告書を届け出る期日

特定防火対象物と非特定防火対象物では点検結果報告書の提出日が異なります。

対象物ごとの期日

  • 特定防火対象物:1年に1回の提出
  • 非特定防火対象物:3年に1回の提出
  • 特定防火対象物や非特定防火対象物に該当しない建物のうち、特定用途部分が地階または3階以上にある場合で階段が1系統のもの:1年に1回

防火管理者の選任

ビルやマンション等の管理者、所有者並びに占有者は消防法第8条に基づき防火管理者の選任又は解任を行い、そのことを消防署長へ届け出る必要があります。
防火管理者は「消防計画」等の作成を行うよう義務付けられており、テナントのあるビル等によっては階数、収容人数等により共同防火管理が必要な場合があります。
防火管理者となるには、いろいろな要件が有りますが、一般的には「防火管理講習」を受講して資格を取得することとなります。

消防法の改正について

これまで大きな火災などが起こるたびに消防法は改正され強化されてきました。
平成13年9月1日、歌舞伎町雑居ビルで発生した火災は死者44名、負傷者3名にも上る大惨事となりました。この事を踏まえ、平成14年8月2日、総務省消防庁は消防法施行令の一部を改正する政令を公布しました。
消防設備と避難経路の不備が原因であった事から、建物の延べ面積に対する消防設備の拡充が主な改正内容としてビル並びにマンション等の管理者、所有者または占有者に対し義務付けられました。
また、平成18年1月8日、長崎県大村市にある、認知症高齢者グループホーム 「やすらぎの里さくら館」にて火災において、死者7名の犠牲者が出てしまった事により、再度改正が行われ消防法はさらに強化されました。

住宅用火災警報器設置の義務化

上記の法改正によりビル火災による被害者は大幅に軽減されることになった一方で、住宅火災は年々増加し、それによる被害者は増加の一途をたどっていました。これにより、住宅火災の増加を未然に防ぎ、犠牲者を減らす事を最大の目的として火災警報器などの防災機器を「設置、管理、維持」しなければならないと言う事が消防法により定められ、義務化されることになりました。

最新の消防法について

上記は一般的な消防法の内容です。
最新の法令については下記サイトをご確認ください。

総務省|消防

https://www.soumu.go.jp/menu_hourei/shoubou.html